フランスパン、好きです。でも作りません。
トントンさんではフランスパンを焼かれないのですか?硬いパンが好きなのですが…
お客様からご質問をいただきました。
tontonではフランスパンを始め、ハード系のパンを作っていません。
通販も、インストアベーカリーも…会社として作っていないんです。

フランスパンを作らないパン屋って、ほとんど見かけないと思います。
実は、インストアベーカリー移転前までフランスパンを作っていました。
店チョ自身、好きなんです。フランスパン。
修行させてもらったパン屋さんはフランスパンで有名なお店でした。
1日に8回から10回、焼き立てのフランスパンを焼いていて、お客様の順番待ちができるほど。
いろいろなハード系パンの作り方も習得しました。
なのに…
なぜフランスパンを作らないかと言うと…
ふわふわのパンとハード系のパンは全くの別物だから。

パンを作るためには、製パン用の機械が必要です。
ミキサー、発酵器、焼成窯。
ふわふわのパンに適切な機械、ハード系のパンに適切な機械があります。
どちらも揃えることができれば、それに越したことはないのですが、現実的には無理。
そこでパン屋は、どちらかに偏った設備を揃えることになります。
ふわふわのパンを100点にしようとするとハード系のパンは70点、ハード系のパンを100点にしようとするとふわふわのパンは70点になります。
同じ機械ではどちらも100点にすることができないのです。
ほとんどのパン屋では、ふわふわのパンに適した設備でハード系のパンも製造しています。
ふわふわのパンもハード系のパンもどちらも美味しい!というパン屋さんがない理由がここにあります。
100点のふわふわのパンを目指すため

納得のいかないパンを作ることに意味はあるのか?
パン屋をやっていて、いつも心に引っかかっていました。
”ならば思い切って、ふわふわのパンに特化したパン屋をしよう!”
インストアベーカリーの移転を機に、フランスパンを作ることをやめました。
田舎ではハード系のパンがあまり受け入れられないということもあるんですけどね…
ハード系のパンの美味しさを知っています。
皮はパリパリで香ばしく、中はツヤツヤでシュッと溶けるような口溶け。
そんな美味しいフランスパンの作り方も知っています。
でも、あえて作らないという選択をしました。
現役を続けられるのは、長くてあと10年。
引退したら…
小さいお店を作って、ハード系パン専門店を作って、余生を楽しんでみようかな(笑)
