会社概要

会社名 株式会社トントンハウス
代表者 井藤 修
所在地 〒923-0852 石川県小松市南浅井町イ103-12
電話番号 0761-58-0554
設立 2008年10月1日
事業内容 パンの製造販売
従業員数 30名(2021年1月現在)正社員8名、パート社員22名
会社HP https://tontonhouse.com/

 

なぜ私たちは「アレルギー対応パン」を作っているのか?

卵・乳アレルギー対応パンのtonton代表の井藤(イトウ)と申します。

アレルギー対応パンのtonton代表の井藤(イトウ)と申します。

私たちは2008年10月に創業以来、「食べたいのに食べられない」を解決するために、アレルギー対応パン、ヴィーガン対応パン、無添加パンを製造販売しています。

卵・乳製品・ナッツ類を使わず、食品添加物も使わないパン生地でありながら、誰が食べても「おいしい!」と言われるパンを日々研究中です。

 

卵・乳・ナッツ類不使用のパン、しかもおいしい。

今までのパン作りの常識を覆す特殊な製法でアレルギー対応と美味しさを両立しました。

アレルギーがあってもなくても「おいしい!」と言っていただける、そんなパンを目指しています。

 

アクセス案内

トントンハウス物語

やわらかくてふわふわのパンが得意でハード系はちょっと苦手。

夫婦2人から始めた、ごく普通の小さなパン屋でした。

それが…なぜ…卵と乳のアレルギー対応パンを作り始め、卵と乳製品を持ち込まない日本で唯一のアレルギー対応パン工場を作ることになったのか…

 

もくじ

はじめに

「いつか店舗併用住宅でこじんまりとしたパン屋が出来たらいいね。」

 

夫婦でパン屋を開くことが夢だったサラリーマン時代。

でも、そんなお金はありません。

店舗併用住宅を新築で作るとなると、パンを製造する機械の購入も考えると、少なくとも5000万円は必要です。

 

もちろん、そんな大金を銀行から借りる信用もなければ、貯金もない。

自分のお店を作りたくても、時間ばかりが過ぎて、あせる一方。

30歳で独立したいという夢を描いていましたが、パン屋になって8年が過ぎ、33歳になっていました。

 

そんなある日、あるスーパーの中のパン屋が廃業するので、替わりに入ってくれるパン屋を探しているという情報が。

しかも、パンを製造する機械も、陳列棚も格安で譲ってくれるというではありませんか!

なけなしの全財産を叩いて、そのスーパーの中に飛び込みました。

 

トントンハウス寺井店のオープン当初

平成17年10月8日。

偶然にも息子の七回目の誕生日。金沢市と小松市の間、石川県能美市のスーパーの中でパン屋を始めました。

やわらかくてふわふわのパンが得意でハード系はちょっと苦手。

夫婦2人から始めた、ごく普通の小さなパン屋でした。

 

それが…

なぜ…

 

卵と乳のアレルギー対応パンを作り始め、卵と乳製品を持ち込まない日本で唯一のアレルギー対応パン工場を作ることになったのか…

アレルギーの存在すら知らなかったお店が、たくさんの偶然の重なりからアレルギー対応パンを作ることになった「トントンハウス」というパン屋のお話です。

自分のお店を持つということ

夢を描いてパン屋に転職しました

金沢工業大学建築学科を卒業後、「ある男」は、とある会社の設計部に配属されました。

サラリーマン時代の店チョ

4年間、ただただ仕事をこなし、社会の波に飲み込まれていたとき、 「図面を書く」という、神経を使う、 そして、いすに座りっぱなしの仕事に嫌気が差したのでした。

「自分はどんな仕事がしたいのだろう?」

「このまま生活のために、この仕事を続ける意味は??」

「いったい自分は何をしたいのだろう…」

悩み、頭を抱え込んでいた時、隣にいた妻はこう言いました。

 

「毎日焼きたてパンが食べたい!」

理想の焼き立てパン

焼きたてパン…

自分でパンを焼いてお客様に食べていただく。

た、たのしそう…

 

じっと座っていられない性格の自分には、天職のように思えました。

その日のうちに買ってきた転職情報誌には、なんと!! パン屋さんの中途採用の募集が…

さっそく連絡を取って、面接官に熱い情熱をぶつけ、 関東では有名なパン屋に、中途採用として潜りこむことに成功したのでした。

「ある男」26才の時のことです。

 

念願のパン屋になったぁ!のですが…

ポンパドゥル

晴れてパン屋になったものの、先輩たちの多くは年下ばかり。

最初の一年はアゴで使われるお手伝いさんのような毎日でした。

そして、時が過ぎ、実力がつき始めると、出る杭は打たれるかのごとく 先輩からの「イジメ」…

それでも、出遅れた分を取り戻すように必死で必死で仕事をしました。

 

家に帰ってもパンの本を読みあさり、パンの勉強、休みの日はパン屋めぐり。

まさにパン漬けの毎日が続きました。

3年経ったある日、勤め先のパン屋で作ったパンを見て思いました。

 

菓子パンも惣菜パンもフランスパンもおいしい。

でも食パンは・・・

 

そのパン屋の食パンは口溶けがあまり良くなく、 どううまく作ってもおいしいとは思えないものでした。 (よく売れていましたが…)

一番食べるのは食パン、大好きなのも食パン。

おいしい食パンを作りたい、そして食べたい。

ならば自分で研究して作っちゃおう!

 

食パン大研究のスタートが切って落とされました。

ポンパドゥル時代のレシピ帳

 

食パン大研究

美味しいと有名な食パンを見つけてきては食べ歩き、 仕事から帰ってきては食パン作り。

もう「食パンオタク」です。

1才になる息子も巻き込み、一緒に食パンを捏ねて、 家中粉で真っ白にしては怒られていました。

息子と一緒に食パン作り

生活はギリギリだったので、妻は息子を自転車に乗せ安い強力粉を求め、 いろいろなスーパーに行っては買ってきてくれて、 この「食パンオタク」を支えてくれました。

妻と息子には迷惑な話です。

ほんとごめんなさい。。。

 

試行錯誤の末、ある程度、自分の理想の 「口溶けの良い、柔らかい食パン」が見えかけてきた時、 ハプニングが起きました。

 

材料を1つ入れ忘れたのです!!

 

後から入れるなんて作り方聞いたことないし、 失敗したからといって捨てるわけにもいかない。

「食パンオタク」は悩んだ末、決断を下しました。

 

えぇーい、入れちゃえっっっ!!!

 

とてもパン屋の常識では考えられない作り方で、その食パンは焼けました。

恐る恐る一口食べてみると、

 

えっ う・うまい…

口の中でスゥーとパンが溶けてく…

半熟卵のようなトロッとした舌触り。

耳はサクサク中身はフワフワ、何で?

 

これが当店の食パン「tonton食パン」美味しさの原点です。

これが当店の食パン「tonton食パン」美味しさの原点です。

 

晴れて、お店オープン!

平成17年10月8日。

息子の7歳の誕生日に、晴れてスーパーの中のインストアベーカリーとしてお店をオープンすることができました。

オープン当初のお店の様子

店長と妻のきよみさんの夫婦2人からのスタート。

親元を離れていたので、小学1年生の息子はお店から学校へ行き来していました。

 

学校から帰ってくると、サンドイッチ室で宿題。

狭い厨房は、もはや家と化していました。

 

夫婦2人でスーパーのインストアベーカリーを切り盛りすることは、思っていた以上に大変でした。

休みは元旦だけ、オープンしてから半年は、夜中の12時頃まで仕事。

カマで暖を取って、一晩過ごしたことも。

 

やることが多すぎて終わらないのです。

 

息子は家に帰りたくないと駄々をこね、厨房にあるパイプイスでよく寝ていました。

本気で厨房の中に簡易ベッドを作ろうかと検討したほどです。

スペースがなくて諦めましたが…

 

睡眠不足で学校でよく寝ていたらしく、先生にも呼び出されたり。

「仕事も大切ですが、もう少し息子さんを見てあげられませんか?」って。

ですよね…(^_^;)

 

そんな中、おいしいパンをお客さまに届けたくて、毎日心を込めて夫婦でパンを作っていました。

一番のおすすめ商品は、もちろん、tonton食パン。

一番のおすすめ商品は、もちろん、tonton食パン。

他にも、都会で有名なパン屋で習った菓子パン、惣菜パン、フランスパン、ラスクなど、100種類以上のパンを作りました。

でも・・・

全くお客様に見向きもされず、毎日たくさんのパンが売れ残る日々。

 

実は、当店が入る前は「お値打ち価格」で有名なパン屋。

食パンやフランスパンは100円、菓子パンや惣菜パンは65円で販売されていたのです。

 

それがお店が変わって、今までの2倍以上の価格になったんです。

そうそうお客様はお店に足を踏み入れていただけません。

 

せっかく作った焼きたてパン。

どうにかお客様に召し上がっていただこうと、試食を配りまくったり、チラシを撒いたり。

それでもパンは売れ残り、泣く泣く廃棄していました。

 

当時はデフレの真っ最中。

スーパーは安売り合戦、目の前の袋売りの菓子パンは98円で販売されていました。

 

ならばトントンも!と菓子パンを98円で販売することに。

それなりに売れましたが、作っても作っても利益は出ません。

むしろ赤字。

 

お値打ちのパンを求められるお客様が集まるようになり、お店の雰囲気も荒れる一方。

生産性を求めてしまうので、パンのクオリティもどんどん下がっていきました。

 

半年間頑張りましたが、ただただ疲れました。

そして、半年を持って、お値打ち価格のパンの販売に終止符を打つ事になったんです。

 

お客様からのヒント

そんなある日、いつもお越しいただくお客様がパンを手に持ちつつ迷われていたので、当時接客をしていたきよみさんがお客様に「どうされました?」と伺うと、

「このパン、おいしいんやけど、子供が食べるにはちょっと大きいなぁ。この半分の大きさにならん?」

じゃあ、明日半分の大きさで作るんで、お昼ごろにお越しいただけますか?

「来る来る!」

 

きよみさんにコッペパンの半分のパンを作るようにお願いされた店長は、戸惑いました。

都会でのパン屋で習得したおしゃれなパンを作れば、必ずお客様が振り向いてくれると思っていたからです。

 

コッペパンを半分にして、丸めただけのパン。

こんなパンで、本当にお客様は喜んでいただけるのか…?

 

翌日、半信半疑で半分の大きさのパンを作りました。

コッペパンを半分にして、丸めただけのパン。

作ったパンをお客様にお渡しすると、とても喜ばれました。

「私のために、パンを作ってくれたっ!」

 

その時のお客様の笑顔が忘れられない。

そう、きよみさんから聞いて、店長は思ったんです。

 

お客様に喜んでいただこうと思って作っていたパンは、実はお店側が食べて欲しいパンを作っていたんだということ。

自分が食べて欲しいパンを作るんじゃなくって、お客様が食べたいパンを作れば喜んでいただけるということ。

 

ちょっとした違いですが、何だかガツンと頭を殴られたような気持ちでした。

卵と乳製品不使用のパンを作ったわけ

卵と乳製品を使っていないパンを作っていただけませんか?

お客様にどんなパンを食べたいか伺って、形にしていこう。

お店に並んでいるほとんどのパンは、お客さまやスタッフが食べたいと思ったパンに変わっていきました。

 

時には「このパンを同じパン作れる?」と、他のパン屋さんの商品を持って来られることも。

店長が都会で習得したパンはどんどん姿を消していきました。

 

そんなある日、こんな『お客様の声』を聞いたのでした。

「卵と乳製品を使っていないパンを作っていただけませんか?」

当時小学校5年生だった、ちなみちゃんのお母さんからのご依頼でした。

 

ご近所で顔なじみのちなみちゃんは卵・乳アレルギー。

今まで卵と乳製品抜きのパンを作っていただいてたパン屋さんが辞められるということで、やむなくウチに相談に来られたのでした。

 

その時、このお店で卵・乳製品を使っていないパンはフランスパンだけ。

柔らかくて美味しいパンを作るには、卵や乳製品を入れるのがパン屋の常識です。

実際に卵と乳製品を使わずにパンが作れるのかどうかすらわからない状態でした。

 

でも、せっかくご要望をいただいたんです。

何とかお客様の声にお応えしたい。

 

ご要望をいただいたのは、卵と乳製品を使わないコッペパン。

業務用ミキサーでパンを捏ねると、最低でも100個は出来てしまいます。

まずは手捏ねで卵と乳製品を使わないコッペパンを作ることにしました。

初めて作ったコッペパン。

初めて作ったコッペパン。

始まりはここからでした。

 

恐る恐る、ちなみちゃんに食べてもらうと…

満面の笑顔!

「フワフワで美味しい!!」

あの時のちなみちゃんの笑顔が忘れられません。

 

次はどんなパンが食べてみたい?

ご注文をいただいては手で捏ねて、ちなみちゃんのためにコッペパンを作っていました。

すると、その噂を聞きつけて、何人かのお客様に卵と乳製品を使っていないコッペパンのご注文をいただけるようになりました。

なぜか火曜日と木曜日にご注文が集中。

 

不思議に思って、お客様に伺うと、

「近くの寺井病院の検診日が火曜日と木曜日なのよ。」

石川勤労者医療協会 寺井病院

たまたま近くの病院にアレルギー科がありました。

その待合室で、トントンに行ったら食べられるパンを作ってくれるらしいというウワサが流れているそうなのです。

日に日に卵・乳不使用のコッペパンのご注文が増えていきました。

 

そうか、アレルギーでパンが食べられない方がこんなにいらっしゃるのなら、店頭でも販売しよう。

コッペパンだけではなく、徐々に、テーブルロール(バターロールのような生地だけのパン)を卵・乳製品不使用のパン生地に切り替えていきました。

 

嬉しそうに食べてくれるちなみちゃんに、なんとなく「次はどんなパンが食べてみたい?」と聞いてみると、キラキラした目でこう言いました。

「クロワッサンが食べてみたい!」

そうか、わかった!おっちゃんに任せとき!!

 

勢い良く返事をしたのはいいのですが、生地はコッペパンの生地でいいとして、問題はバターの代わり。

サクサク感もさることながら、バターの風味がクロワッサンの命です。

これをどう解決するのか?

 

ああでもない、こうでもないと何度も試作を繰り返し、どうにかクロワッサンの形にはなりました。

サクサク感は表現出来ましたが、なんだか味が物足りない。

さつまいもやりんごで味付けするも、なんだか微妙(^_^;)

 

甘さが足りない。

試行錯誤の末、辿り着いたのが、砂糖を折り込む方法。

昔流行った「クイニーアマン」と同じ。

卵乳不使用のクロワッサン

シュガークロワッサンの完成です。

 

試作を始めてから半年の月日が流れていました。

ちなみちゃんのお母さんに電話をして、お家まで持って行きました。

「サックサクで美味しい!生まれて初めてクロワッサン食べました!!」

 

それ以来、ちなみちゃんの家ではクロワッサンは常備品。

家に帰ってきてクロワッサンがないと、ちなみちゃんは荒れていたそうです(笑)

 

ちなみちゃんの夢、メロンパン

こうなると、店長は止まりません。

ちなみちゃん、次食べてみたいパンは何?

「メロンパンを食べるのが夢なんです!」

そうかそうか、わかった!おっちゃんに任せとき!!

 

さて、次はメロンパンです。

メロンパンの皮は、クッキーの生地。

一般的には、卵、砂糖、バター、小麦粉で作るもの。

この卵の代わりになるものは何なのか?

 

わからないまま、とりあえず卵を抜いて、砂糖を多めでメロンパンを作ってみました。

なんだか色白で控えめなメロンパン。

食べてみると・・・味がない(^_^;)

卵なしのメロンパン

やはり、メロンパンは卵の風味が必要なのでしょうか。

メロンパンの皮は、まさに、「砂糖菓子」そのものでした。

 

納得がいかない状態の報告をブログに書いたところ、遠くから何人もメロンパンを求めてお客様が…

スミマセン、まだ完成していないんです…とお伝えすると、

「完成していなくってもいいから、売ってください!」って…

お客様の熱意に負けて、試作品を販売したりもしました。

 

このままではいけない…

 

納得の行かない商品を販売することほど、気分の乗らないことはありません。

完成してからブログに書くんだった…

後悔先に立たずです。

 

ない頭を捻って、思いついたのが「さつまいも」

色も卵に似ています。

さっそく卵の代わりにさつまいもを入れてメロンパンの皮を作ってみました。

 

味はとても良くなりましたが、生地がボソボソ。

パン生地に被せて焼くと剥がれ落ちてしまい、見るも無残なメロンパンの出来上がり。

このパン、なんですか?とスタッフに言われる始末(^_^;)

生地に粘りが足りないのか…

 

そんな時、ふと目に入ったのが、ある商品の試作で使った「白あん」でした。

これを入れたら、粘りが出てうまく作れるかもしれない…

何となく上手く出来るような気がして、さつまいものメロンパンの皮に入れてみました。

 

すると…

味も食感も申し分のない、メロンパンが出来たじゃないですか!!

卵不使用のメロンパン

とうとう夢のメロンパンが出来たんです。

卵も乳製品も使わないメロンパン。

 

食べてみると普通のメロンパンと変わらない。

むしろ、さっぱりしていて美味しい!

 

すぐにちなみちゃんに食べてもらいました。

生まれて初めての、夢のメロンパン。

またキラキラした笑顔で食べてもらったのは言うまでもありません。

 

卵入りメロンパン vs 卵・乳不使用メロンパン

夢のメロンパンがついに完成です!

味も見た目も、申し分のない、卵も乳製品も使っていないメロンパン。

これなら自信を持ってオススメできる!!

 

卵・乳不使用のコッペパンをご注文されるお客様にご紹介したところ、とても喜ばれました。

10個以上の大量買いのお客様もいらっしゃるほど。

ところが、ひとつ問題が…

 

卵たっぷりの「サクサクメロンパン」

当時、一番売りにしていた菓子パンは「サクサクメロンパン」という商品でした。

菓子パンといえばメロンパンでしょ!ということで、卵たっぷりのおいしいメロンパンをオススメしていたんです。

 

息子の同級生のりょうたくんは、このメロンパンが大のお気に入り。

毎日のように買いに来てくれてたんです。

 

卵入りのサクサクメロンパンと卵不使用のメロンパン。

売り場に2種類を並べるスペースもありません。

ご注文をいただいてから、その都度アレルギーっ子が食べられるメロンパンを作るのは大変。

 

困りました。

トントンは地元密着の焼きたてパン屋。

地元の方が納得出来ないパンを販売することは出来ません。

 

アレルギーの方のためだけのパン屋じゃない。

今までこのお店を育ててくれた地元のお客様の期待を裏切ることは出来ません。

 

ならば、地元の方が美味しい!って言っていただけて、アレルギーっ子も食べられる。

そんなパンが作れたら…

 

息子と友達

一番のサクサクメロンパンのファン、りょうたくん。

りょうたくんが、「いつものメロンパンのほうがイイ!」って言ったら、店頭に並べるのは止めよう。

そう思い、卵・乳不使用のメロンパンを食べてもらいました。

 

どう?おいしい??メロンパン、今度からこれに変わってもいい??

恐る恐る聞いてみると、

「うまい!さっぱりしていて、こっちのほうが好き!!」

ほんと!!!( ゚Д゚)

 

今まで一番力を入れていた、サクサクメロンパンをやめる決心がつきました。

だって、一番のファンのりょうたくんが認めてくれたんだから。

その日から、トントンのメロンパンは卵・乳不使用のメロンパンに切り替わる事になりました。

卵と乳製品を一切持ち込まない、特別な場所

ブログが通販のきっかけを作ってくれた

メロンパンを販売するようになって、金沢市や小松市など遠方からのお客様も来店されるようになりました。

でも、スーパーの中のパン屋ということもあって、地元の方に見つけてもらうことが難しい。

ここに焼きたてパン屋があるよ!ってお伝えするためにはどうしたらいいのか?

 

2009年当時、流行っていたのがブログでした。

よし!ブログを書いて、地元のお客様に見つけてもらおう!!

日々のお店のこと、アレルギーのこと、新商品の事などをブログで発信することに。

アメーバブログ「卵・牛乳を使わないパンはおまかせ!」

すると、しばらくしてお問い合わせをいただけるようになりました。

 

「うちの子、アレルギーでパンが食べられないんです。そちらで作っているパンを送っていただけませんか?」

お問い合わせをいただいたのは、東京の方でした。

その後も大阪、福岡、名古屋からお問い合わせが…

 

宅配でお送りすると、どんなに急いでもお届け出来るのは焼けた次の日です。

トントンは焼きたてパン屋。

焼きたてではないパンを召し上がっていただいて、代金をいただくわけには…

 

そう思い、丁重にお断りすると、

「美味しくなくてもいいです!とにかく送ってください!!」って。

お客様の勢いに押されて、納得の行かないままパンをお送りしました。

 

翌日。

「こんなに美味しいパンを作ってくださって、ありがとうございます!とても喜んで食べています。また注文しますので、よろしくお願いします!!」

お礼のお電話をいただきました。

 

地元の方に知っていただきたくって書き始めたブログ。

その当時(2009年)は、まだ石川県でブログを書いたり読んだりしている方はほとんどいなかったんだと思います。

お問い合わせはもっぱら都会の方から。

日に日にお問い合わせが増えていきました。

 

電話でご注文をいただくのは、想像以上に大変でした。

お客様のご住所を伺って、伝票を書いて、ご注文通りパンを作って…

もちろんお店のパンも作らなくてはいけません。

 

しかも、作った当日に発送しなければいけない。

もう、お店はてんやわんやです。

食パンのtonton

お電話で大量のメロンパンのご注文をいただいて、お店にメロンパンを買いに来られたお客様にお渡しできないことも。

 

「その目の前にあるメロンパン、何で買えないの!わざわざ遠くから来たのに!!」

よくお叱りをいただきました。

 

このままではパンクする、どうにかしなければ…

お客様に背中を押されて、ネットショップを作ることに。

 

当時は簡単にネットショプを作ることは出来ませんでした。

制作会社にお願いすると、見積もりが50万円!

とても小さなパン屋が出せる金額ではありません。

 

インターネットといえば検索をする程度、メールもほとんど使わず用件はもっぱら電話でした。

パソコンは持っていましたが、ブログと年賀状作成専用の端末のようなものです。

 

ネットショップ…できるのか?…

右も左もわからずに、ネットショップを作ることになったんです。

 

ネットショップ開店がパン工場建設のきっかけに

夕方までパンを作って、夜はネットショップ作り。

仮想空間のお店とはいえ、いいお店にしたい。

目指すは「パンがたくさん並んでいて、買いやすくて、信頼できるお店」

 

文章を書くことはできても、画像が貼れない、色を変えることもできない。

わからないことはインターネットで検索、気付けば夜中の3時。

そんな生活が続きました。

 

徐々にインターネットからご注文をいただけるようになり、パンを作る工程も整ってきました。

とは言うものの、狭い店です。インターネット注文専用の窓口もなければ、スタッフもいません。

 

接客係は、店頭でレジをしながらインターネット注文の取り揃え。

10件もご注文があると、パンク状態。

商品の入れ忘れや入れ間違いのミスも発生するようになってきました。

 

何とかしなきゃ…

そんな中、今でも忘れられないお電話をいただいたんです。

それは、名古屋からのお客様でした。

 

「お医者さんに、卵や乳製品を少しでも食べると死ぬって言われたんですけど、そちらのパンを食べることはできますか?」

あっ、それは、、、難しいです…

 

卵や乳製品が混入しないように細心の注意を払ってパンを作っているけど、混入する可能性があるパン。

ここでは卵のサンドイッチもミルククリームのパンも作っている。

卵や乳製品が混入しないように細心の注意を払ってパンを作っているけど、混入する可能性があるパン。

 

その時気付いたんです。

アレルギー対応パンじゃない、「原材料として卵と乳製品を使わないパン」だということを。

 

軽度のアレルギーの方にはオススメできますが、重度のアレルギーの方にはオススメできないパン。

「もしかしたら、アレルギーが出るかもしれませんが、食べてみますか?」と伺いながらパンを販売しているという事実。

薄々感じていましたが、それを心の中に隠して商売をしているストレスに耐えられなくなりました。

 

今のお店とは別の場所でパンを作るしかない。

卵と乳製品を一切持ち込まない、特別な場所。

重度のアレルギーの方にも安心してオススメできるパンを作りたい。

 

これらの課題を解決するために。 

特別な場所を求めて、不動産屋さんに行きました。

 

卵・乳製品を持ち込まない、アレルギー対応パン工場をオープン!

お店のある能美市のほとんどは田畑か山です。

開けている場所は住宅地。

空いている工場や倉庫はほとんどなく、あっても住宅地の中でした。

お店のある能美市のほとんどは田畑か山です。

住宅地の中に工場を作ることはできません。

都市計画法に基づき、用途地域が指定されているからです。

 

困りました。

お店がある能美市では難しそうです。

不動産屋さんに相談すると、隣の小松市のある物件を紹介されました。

 

家賃もそれほど高くなく、お店からのそう遠くない。

でも、9坪の物件。

せめて15坪くらいは欲しい…

 

迷っているうちに隣の物件が目に入りました。

小松市倉庫、建坪134坪、駐車場10台、家賃「用応談」

相場を考えると、家賃は30〜40万円くらい。

 

冗談混じりで不動産屋さんにこう言いました。

「家賃10万円だったらここ借りるんですけど…」

家賃は用応談と聞いていますので、ダメ元で家主さんに相談してみましょう!

 

数日後…

「家主さんから家賃10万円でOKが出ました!」

えぇっ( ゚Д゚)!

 

家主さんは地元スーパーの「株式会社マルエー」さんでした。

なんと担当者の方は、トントンでいつもパンを購入されているお客様。

お孫さんが、卵と乳製品のアレルギーで「いつもお世話になっている」とおっしゃるではないですか!

意気投合し、商談も上手くまとまりました。

 

2012年3月。

無事、アレルギー対応パン工場をオープンすることができたのでした。

スタッフ4人からのスタートです。

2012年3月。無事、アレルギー対応パン工場をオープン

 

仕事のない、危ういスタート

建坪134坪。

4人のスタッフで作業するにはあまりにも広すぎます。

半分のスペースに厨房を作って、半分は倉庫。

いよいよ、新しいトントンのスタートです。

ネット販売専用のアレルギー対応のパン工場。

卵と乳製品を一切持ち込まない工場なので、これでやっと重度のアレルギーの方にも自信を持ってオススメ出来る!

お店もネット販売用の商品を作らなくても良くなったので、地元のお客様にしっかりとおもてなしが出来る!!

 

とは言うものの、一日10件程度のご注文で工場を運営できるほど甘くありませんでした。

すぐにご注文分を作り終わってしまい、午後にはやることがない…

そりゃそうですよね。

一日10人しかお客様が来られないパン屋なんて、すぐに廃業です。

 

ほとんど使われることのないピカピカの機械の掃除と、建物の周りの草むしり。

そんな日が続きました。

 

仕事もないのに掃除ばかりするわけにも行かない…

ネット販売だけではなく、卸販売先を見つけよう!

そう思い立ち、石川県のスーパーさん、そして生協さんに営業することにしました。

電話でアポイントを取って、営業回り。初めての経験です。

電話でアポイントを取って、営業回り。

初めての経験です。

 

「アレルギーを持って生まれる子が毎年増え続けています。特に多いのが卵と乳のアレルギーです。そんな子供たちが食べられるパンを作りました!こちらで販売いただけませんか?」

そうお伝えすると、みなさん同じことを言われるんです。

「トントンハウス?知らないなぁ〜卵と乳製品を使わないパン?おいしいの??で、いくら?」

 

製造メーカーが売り込みをすると、必ず価格からの話になってしまいます。

当然です。

販売店は、利益が見込めない商品を販売するわけには行きません。

 

どこのスーパーさんにも販売されていていません!

みんなアレルギーで困っているんです!!

 

その想いがスーパーさんの担当者に伝わることはありませんでした。

 

ららぽーと横浜での催事

そんな中、イトーヨーカドーさんから催事のお話をいただきました。

期間は一週間。田舎では考えられないくらい大きなショッピングモール、ららぽーと横浜の中のイトーヨーカドーさんの催事コーナーです。

小さな田舎のパン屋には願ってもないチャンス!

イトーヨーカドー ららぽーと横浜店

  • 都会の方ではアレルギー対応パンの需要はあるのか?
  • 焼きたてでもないパンを並べて、果たして売れるんだろうか?
  • 右も左も分からない場所で、知名度も全くない場所で、受け入れてもらえるものだろうか?

不安は尽きません。

 

でも、せっかく機会をいただいたんです。

赤字になってもいいから、とにかく挑戦してみよう!

パンをどんどん焼いて、毎日横浜に送りました。

 

販売はきよみさん。一週間の出張です。

当時のららぽーと横浜の来客数は、なんと10万人。(ちなみにお店がある能美市の総人口は3万人^_^;)

通路は人・ひと・ヒト!

さぞかしパンが売れるのかと思いきや、ほとんどの方は素通りです。

 

そんな中でも、試食を配っているとポツリポツリとお客様が寄ってこられるようになりました。

「これ、卵も乳製品も使っていないの!ホント!!そんなパン、初めて!友達の子がアレルギーだから、呼んできます!」

日に日にお客様が増えていきました。

イトーヨーカドーららぽーと横浜店でのアレルギー対応パンの催事

ここでも多くの方に知っていただけたのはブログの力。

 

ブログで知って来ました!と茨城県から来られたお客様。

いつもインターネット販売をご利用いただいているお客様。

がんばってね!と声をかけてくださった警備員のおじさま。

 

全てブログを読んでくださっているお客様でした。

石川県に篭っていたんじゃわからなかった感覚です。

ブログって、スゴイ!

 

そんなこんなで、最終的には運送料が響いて赤字になりましたが、たくさんの方にお目にかかって、たくさんお話させていただきました。

「パンを売る」と言うより、「たくさんの方との出会い」のための催事。

とてもいい経験をさせていただきました。

 

初めての卸販売は、またしてもお客様からの後押しから

催事が終わって3ヶ月。

ほとんどご注文をいただけない状態が続きました。

このまま行くと、このパン工場を運営していくのは困難です。

 

営業に行っても成果なし。

インターネット広告を出してもほとんど反応なし。

困りました。

 

そんな中、一本の電話が…

「カジマートと申します。御社のパンを卸していただきたいのですが、いかがですか?」

カジマート高松インター店

カジマートさんは、金沢市の北部、津幡町を中心に展開されているスーパーさん。

売り込み営業には行っていない地域でした。

 

「お客様から『トントンのパンを置いて欲しい』とのご要望があって、先日こっそりと買いに行きました。こんなに美味しいパン、ぜひ!カジマートで販売させてほしい!!」

カジマートの常務さんから直接お電話をいただきました。

 

そのお客様は週に2回、お家から30km離れたカジマートさんに通われてて、なんと60kmも離れたウチのパンも買いに来てくださってると言うじゃありませんか!

そのお客様だけでも喜んで下されれば・・・とカジマートさんが声をかけてくださったんです。

 

一人のお客様のために動かれるスーパーさんって、他にあるでしょうか!!

もう、感動です。

 

打ち合わせもかねてカジマートさんに伺うと、店頭で店長さんとお話ししてると・・・

なんと、ご要望をお伝えしてくれたお客様がいらっしゃるではありませんか!!

こんな偶然、あるんでしょうか?

 

少しの時間でしたが、3人でお話しさせていただきました。

アレルギーのこと。今まで諦めていたパンが食べられる喜び。トントンのパンが給食で活躍していること。

話は尽きません。

 

一人でもお客様が喜んでくださるのであれば、そんなに売れなくてもずっと続けて販売していきたい。

カジマートの常務さんはそうおっしゃってくださいました。

カジマートさんでのアレルギー対応パン販売の様子

その後、カジマートさん全6店舗に置いていただけるようになりました。

 

全国のスーパーさんからお問い合わせが!

金沢市の北部、津幡町を中心に展開されているカジマートさん。

その地域からトントンまでは30km以上あります。

そんな遠くのお客様に手に取ってパンを選んでいただける。

地域密着のパン屋にしてみれば、夢のようなお話です。

 

一人でも多くのアレルギーで困っている子供たちに伝えたくって、カジマートさんで販売いただいていることをブログに書きました。

カジマートさんで販売いただいていることをブログに書きました。

アメーバブログ「卵・牛乳を使わないパンはおまかせ!」

すると…

しばらくして…

 

しずてつストアさん、遠鉄ストアさん、グリーンマートさん、いちやまマートさん、ミートモリタ屋さん、スーパーやまのぶさん…

全国のスーパーさんからお問い合わせが!!

 

「当店のお客様より『トントンのパンを置いていただけませんか?』とのご要望をいただいたのですが、お取引することは可能ですか?」

口を揃えたように、みなさん同じことをおっしゃるではありませんか!

 

そうです。

カジマートさんの販売が「お客様の声」から始まったように、全国のお客様が「いつも行っているスーパーにトントンのパンがあれば!」とご要望をお伝えくださったんです。

 

「応援しています!私にできることがあったら教えて下さい!!」

「アレルギーがある子供たちには貴重なお店です!長く続けてください!!」

「お客様の声、今から書いてくるから、ちょっと待ってて!!」

 

たくさんのお客様より応援のお電話やメールをいただきました。

 

現在お取り引きいただいているほとんどのスーパーさんには、焼きたてパン屋が併設されています。

にも関わらず、ご注文いただけるって本当にスゴイこと。

  • 卵と乳製品を抜いたパンを作ったこと
  • パン工場を作ったこと
  • スーパーさんで販売できるようになったこと

全てがお客様に導かれて始まったこと。

本当にお客様に感謝です! 

 

マスコミの取材

ほどなくして、地元の新聞、雑誌、テレビから取材のお問い合わせをいただけるようになりました。

毎回、緊張でガッチガチ(^_^;)

リフレッシュ|石川テレビ

お客様にご要望をいただいたことを「パン」という形にしてお応えしてきただけ。

そんなに難しいことをしてきたわけではありあせん。

でも、みなさんとても感動してくれるんです。

 

振り返ってみると…

 

大学を卒業後、設計の仕事に従事するも、つまずいてウツ状態。

妻に導かれるようにパン屋に転職。

独立するも、パンが全く売れず、実力のなさを痛感。

お客様にお願いされて、アレルギー対応パンを作り始めた。

 

まったくもって、自分から未来を切り開いていません。

実力が足りなかったんです。

でも、それが逆に良かった。

 

もし、自分に実力があったら、自分の信じる道を進んでいたでしょう。

他人の言葉に耳を傾けることもなく。

 

そして、パンが売れなかったら、こう言っていたでしょう。

「お客はパンの文化をわかっていない」と。

 

仕事ができなかったからこそ、お客様の声を素直に聞くことができた。

そう思うんです。

 

マスコミの影響は絶大です。

親戚のおじさんは、掲載された新聞を毎朝眺めています。

スタッフもテンションが上って、今まで以上に仕事に力が入ります。

地元のお客様も「テレビ見たよ〜」と、とても喜んでくださいます。

 

 

パン屋は力もいるし、時間も長い重労働な仕事。

でも、これほど「みんなが笑顔になる」仕事は他にないかもしれません。

そんなパン屋になることができて、本当に嬉しいんです。

 

ちなみちゃんの想い

思いもかけない告白

卵と乳製品を一切持ち込まないアレルギー専用のパン工場を作って1年が過ぎた頃。

全国のスーパーさん、薬局さん、カフェさんにお取り扱いいただけるようになりました。

カフェ百番や

そのきっかけを作ってくれた、ちなみちゃん。

ちなみちゃんのお母さんから「卵と牛乳抜きのパンを作っていただけませんか?」というご要望がなかったら、今のトントンはありません。

 

当時、小学校5年生だったちなみちゃんは、もう高校3年生。

友だちを連れて、楽しそうにトントンでパンを買っています。

去年、長年取り組んでいた減感作療法が実って、アレルギーも克服しました。

 

そんな中、ちなみちゃんのお母さんが神妙な面持ちでトントンに来られました。

「あの、ちょっとお話が…」

どうしたんですか…恐る恐る聞いてみると…

 

「ちなみがトントンさんに就職したいって言うんです。」

えぇっ!( ゚Д゚)

 

ちなみちゃんの行っている高校は、地域一番の進学校。

その高校から就職するなんて、聞いたことがありません。

これほど嬉しい話はないんですけど、、、いや、大学に行って見聞を広めて、いろんな経験をして…それからパン屋になるってことも…

 

「進学校は大学のために行ったんじゃなくって、制服が可愛いからってちなみが選んだんです。毎日息が詰まるほど勉強しなくてはいけないのが嫌でしょうがないみたいなんです。高校3年生になって進路を決めなくてはいけない時期。トントンさんが出たテレビ番組をDVDに録画してあって、『トントンに就職したい…』って泣きながら毎日見てるんです。」

 

でもね、ウチはまだ小さい会社で、そんなにお給料も出せないし、パン屋の仕事は立ちっぱなしの重労働。のんびりとできない仕事なんです。『パン屋』っていうなんだかホンワカしたイメージで来られて、就職したけどイメージと違うって辞められることも多いんです。だから、ウチではアルバイトで経験を積んだ方でないと、正社員にしない方針なんですが…

 

「アルバイトでいいです!使えるようになってから正社員にしてください!!」

 

最近になってようやくアレルギーに対しての理解が深まって、対応されている自治体も増えてきました。

しかし、石川県はまだまだ理解されていない場所。

今でもほとんどの小中学校でアレルギー対応はされていません。

 

給食が食べられないので、ちなみちゃんのお母さんは毎日欠かさずお弁当を作っていたと聞いています。

外食もほとんど無理。

学校で自分だけ違うという疎外感も味わって、友達や先生から心にもない言葉もかけられたと思います。

 

「ちなみの思う通りの人生を歩んでほしい。」

 ちなみちゃんのお母さんの、そんな一言が印象的でした。

 食パンのtonton

後日、ちなみちゃんと会うことに。

ウチに来たいという理由を直接聞きたかったからです。

パン屋なるには資格もいらないし、大学を卒業してからでも十分間に合うよ。そんなに急がなくても…

 

「アレルギーの子供たちに『このパンなら大丈夫だよ、美味しいよ』と伝えたいんです。」

・゜・☆・゜:*(感´∀`激)*:゜・☆・゜・

なんとシビれることを言うのでしょう。

 

ただ、自分が食べられるパンを作りたいわけではない、自分と同じようにアレルギーで大変な思いをしているアレルギーっ子たちに「大丈夫だよ」って伝えたい。

その心意気に惚れてしまいました。

 

わかった!一緒にやろう!!

 

「何か今から準備することはありますか?」

特に何もすることはない、しいて言うなら、体を鍛えておいて!

 その日から、ちなみちゃんは毎日お家でパン屋ケーキを作って、そして筋トレをしていたそうです。

 

トントンファミリーの仲間入り

2014年3月。

晴れてちなみちゃんは高校を卒業しました。

この年、高校を卒業した全員が進学の道を進みました。

ちなみちゃんただ一人を除いて。

 

4月になり、ちなみちゃんは晴れてトントンファミリーの仲間入りです。

無言で黙々と仕事してるんで、楽しいのか楽しくないのか、経営者として不安・・・( ゚Д゚)

卵乳なしのパンを作るきっかけとなったちなみちゃん

「楽しい?」って聞いてみると…

「生地触ったり、自分で作ったパンを見ると、めっちゃ楽しい!」って…

楽しすぎて真剣なだけなのね…(^_^;)

 

あっという間に3ヶ月が過ぎ、一通りパンが作れるようになりました。

パン生地を捏ねたり成型したり焼いたり。

サンドイッチも作れるように。

想いが詰まっているからなのか、あっという間にパン作りを習得しました。

 

接客をするためには、お客様にパンの説明ができなくてはいけません。

そのために3ヶ月間、アルバイトとして研修してきました。

そして、晴れて正社員になる日です。

 

トントンの接客といえば、着物。

まずは形からということで、ちなみちゃん用に着物風の作務衣を製作中です。

きよみさん、真剣です。

きよみさん、真剣です。

着物の生地で作った作務衣。

着物の生地で作った作務衣。

 

これにエプロンを付けると、ぱっと見たとき着物に見えるっていうわけ。

下はスカートになってます。

これを着たちなみちゃん、カワイイだろうなぁ〜(*´∀`*)

 

いよいよ本格的な接客。

地元のお客様に愛されるように、これから精進です(*´∀`*)

接客するちなみちゃん

ちなみちゃんに初めて会ったのは8年前。

お店をオープンしてすぐです。

 

あの頃は卵も乳製品も全くダメで、パンは憧れの食べ物。

今では、生地を捏ねてパンを焼いてサンドイッチも作れる。

 

アレルギーに苦しんで、大変な思いをしてきたけれど、今はパン屋で働いている。

アレルギーの子供たちに「このパンなら大丈夫だよ、美味しいよ」と伝えることができる。

あなたはアレルギーっ子の憧れなのですよ!

 

 

念願のコープさんでの販売

気軽に手に取っていただける日

ちなみちゃんが社員になって、お店は社員3人、パート・アルバイトさんが10人。

パン工場は、パート・アルバイトさんが10人。

 

不思議なもので、体制が整えば整うほどお店が賑わったり大量のご注文をいただけるようになりました。

夫婦2人でやっていた頃が、なんだか懐かしくもあります。

 

そんなある日、一本の電話が…

「コープいしかわと申します。コープ組合員より御社の商品を取り扱ってほしいとのご要望を多くいただいております。お付き合いいただくことは可能でしょうか?」

コープいしかわ

キタ───O(≧∇≦)O────♪

 

遠くのお客様にもネット販売でパンを購入いただくことはできますが、パンをネットで購入することは結構高いハードルです。

それが、コープさんで気軽に一つから購入いただけるようになれば…

ずっとずっとそう思っていました。

それが、なんとコープさんの方からお付き合いいただきたいって!!

 

個人的にもいつも利用させていただいているコープさん。

あのチラシにトントンのパンが載るだなんて!

なんだか不思議な気分です。

 

組合員さんのご要望と、ネット販売での実績から、tonton食パン、シュガークロワッサン、さつまいもスティック、ミニメロンパンの4種類を週替りで販売させていただくことになりました。

コープいしかわチラシ販売

問題は…

コープさん用のパンが作れるかどうか。

ご注文数は想像できませんが、相当の数のはずです。

 

大慌てでスタッフ募集を募集。

パン屋の仕事は技術職です。

パンが作れるようになるには、それなりの時間がかかります。

 

工場建設のための借入金を残したまま、工場を増設することに。

これが社長の仕事?

今まではパンを作るのが仕事だったのに(^_^;)

アレルギー対応パン工場の増設

アレルギーがあってもなくても、喜んでいただけるパン。

みんなが「美味しい!」って笑顔になるパン。

そんなパンを目指して8年が過ぎました。

 

「アレルギー対応」と「美味しい」を両立させるパンを作ること以上に、知っていただくことの難しさ。

アレルギー対応食品に美味しいものがあまりないために、一般のお客様に敬遠されることが何より残念なことでした。

ネット販売では、『アレルギー対応なのに美味しい』をコンセプトにやって来ましたが、これからは、『美味しいのにアレルギーっ子も食べられる』を掲げていく転換期なのかもしれません。

 

冷凍パンの美味しさをどう伝えるか?

コープさんで販売を開始して一ヶ月。

ようやく落ち着きを取り戻してきた頃。

宅配利用の組合員全世帯(石川県下約71,000名)に配布される機関紙の巻頭見開き2ページ、「産地・メーカーを訪ねて」のコーナーに紹介していただけることとなりました。

コープいしかわ機関紙「とらいあんぐる1月」三版

コープいしかわさんの理事の方にもお越しいただいて、創業までの経緯やアレルギー対応パンを作ったきっかけ、お客様に対する想いなどをお話させていただきました。

もちろん試食も。

シュガークロワッサンが焼きたてだったので、アツアツを召し上がっていただくことに。

卵乳不使用のクロワッサンの試食


おいしい〜(*´∀`*)!焼きたてってこんなに美味しいの!!

 

そこで一つ質問をいただきました。

「冷凍じゃなくて、焼きたてを送れないのですか?」

生協さんやスーパーさんでの販売、そしてネット販売も、冷凍での販売です。

焼きたてを瞬間冷凍してお送りしています。

 

なぜ冷凍なのかといえば…

冷凍のほうが美味しいから。

 

卸やネット販売の場合、焼きたてのパンをその日のうちに召し上がっていただくことが出来ません。

どんなに早くっても、召し上がっていただくのは焼けた次の日です。

 

パンは生鮮食品。

言うなれば、刺し身といっしょです。

焼けてから3時間後には味が落ちてしまいます。

 

常温状態で時間が経ったパンよりも、焼きたてを瞬間冷凍して解凍したパンの方がおいしい。

何度も試験をして冷凍販売の決断をしました。

 

今から40年前。

餃子やチャーハンの冷凍販売が開始されました。

当初はあまりの物珍しさに敬遠されたそうです。

それが今では、「むしろ冷凍のほうが美味しい!」と言われるようになりました。

 

パンを冷凍することは品質に全く問題ないのですが、あまりにも市場にないため、物珍しく敬遠されます。

パンも餃子やチャーハンのように「冷凍のほうが美味しい!」

そこまで持っていけたらなって思うのですが・・・

 

人は、あまり見かけない物を見ると警戒します。

無意識の中で、変化は危険と感じるからです。

 

ちょっとずつでもいい。

冷凍パンのおいしさを知っていただくためにも、一歩ずつ頑張ります!

 

なんと、コープとやまさんも! 

10月から始まったコープいしかわさんに引き続き、すぐにコープとやまさんからもお取引したいとのご連絡をいただきました。

どうしてトントンのことを知ったかというと、またしてもお客様の声。

 

「コープいしかわで販売できるんなら、コープとやまでも出来るでしょ!」

もはや、恐喝に近い感じでコープとやまさんに電話がなったそうです(笑)

アレルギー対応パンの詰め合わせセット

商品は、コープいしかわさんと違い、人気商品の詰め合わせです。

 

富山県出身の店長がサラリーマン時代に全国を回って、「独立」という形で石川県に落ち着きました。

それが、巡り巡って富山県で自分の作ったパンが販売される。

これで、自分の両親にも親戚のおじさんにも友達や知り合いにも召し上がっていただける。

なんだか不思議な気分です。

 

実は、関東で修行させていただいたパン屋を辞めて、富山県でスーパーさんの中のインストアベーカリーで展開されているパン屋でも4年間修行させていただきました。

大きなパン屋の修行だけでは不安だったからです。

 

そのパン屋では、インストアベーカリーの運営方法を勉強させていただきました。

路面店のパン屋とインストアベーカリー。

同じパン屋でも考え方が全く違います。

 

スーパーにお越しのお客様にいかにして立ち寄っていただくか?

立ち寄っていただくためは、どの時間でも焼きたてパンが並んべればいいのか?

トントンの原点を教えてくださったパン屋です。

 

そんな修行させていただいたパン屋がある富山県。

そして、出身地でもある富山県でもトントンのパンがお役に立てて、本当に嬉しく思うんです。

 

しっとりふわふわtontonのパン♪学習会

機関紙でのご紹介の後、コープさんからイベントの企画のお話をいただきました。

「卵・乳製品を使わない しっとりふわふわtontonのパン♪」の学習会。

学習会とは、コープさんの商品を組合員さんがより深く理解するための企画で、運営自体も組合員さんで行っています。

募集定員30名のところ、なんと57名のご応募が!

しっとりふわふわtontonのパン♪学習会

  • パン屋になった経緯
  • アレルギー対応パンを作ったわけ
  • ネット販売、パン工場を作ったこと
  • これからの夢

などなど。

質疑応答も含めて、なんと1時間もお話させていただきました。

 

しっとりふわふわtontonのパン♪学習会

召し上がっていただいたパンの感想やご質問、tontonやコープさんへのご要望を、模造紙にまとめていただきました。

なんだか学生に戻った気分で楽しい〜(*´∀`*)

召し上がっていただいたパンの人気投票も。クロワッサンが一番人気でした。

 

tontonのパン ランキング

1. シュガークロワッサン 13票

  • バターを使用していないのに普通とかわらなかった?(YY)
  • パサパサした感じがなくて、とても美味しい(YI)
  • やわらかく、しっとりしていておいしい(MW)
  • バターなしでおいしい!すごすぎ(NM)
  • 甘くておいしい!クロワッサン
  • 「クロワッサン」に驚きました。乳製品不使用とは思えないサクサク感(RT)
  • バター入ってないのに、おいしくてカロリーすくない。(UM)
  • 卵も乳もバターも使ってなくてもふわふわしっとりして、おいしかったです(RT)
  • クロワッサン(CN、ES、CN)

2. ミニメロンパン 8票

  • やはり乳・卵なしでこんなに美味しいなんて!!(KK)
  • 孫はアレルギーはないけれどtontonさんのパンが大好きです(FK)
  • 一般的なものより軽いのに風味や食感が良い。甘さも控えめで何個も食べれそう・・・(くま)
  • サクサク フワフワ 何個でも食べられそう(KK)
  • 卵アレルギーのある子には夢のような憧れのパンがおいしく手軽にいただけて最高(TY)
  • メロンパン(OH)

3. 食パン1斤 7票

  • 歯切れ良く、風味よく、冷凍してあったとは思えませんでした。
  • かめばかむほど甘味が出ていました(YA)
  • 毎日食べたいくらい美味しかったです!(アレルギーがなくても・・・)(YH)
  • 食パン、冷凍なのにしっとり(TN)
  • ふわふわ食パン(TS)

4. さつまいもスティック 5票

  • 初めて食べて、どれもおいしかったが、さつまいもスティックパンが一番おいしかった(Y)
  • さつまいもスティック おいも大好き!!(KN)
  • さつまいもの下のパンもベトッとしていなく、全体的にパンがやわらかかったです。
  • 甘くておいしい(EN)
  • 思ったより甘くて、さつまいもが多く入っていて美味しかった(M)

何が嬉しいって…

コープさんの中で、ウチのパンのコミュニティが出来て、感想を聞かせていただけたこと。

アレルギーに関係なく「美味しい!」って言っていただけたこと。

もっと販売種類を増やして欲しい!とのご要望で、コープさんが困っていたこと(笑)

 

何より、たくさんの方とお知り合いになれたことがとっても嬉しい。

商売って結局「人との繋がり」ですからね(*´∀`*)

コープさんは、「安全・安心の商品」の提供だけじゃない、もっと高い視点の「組合員さんと共により良い生活」を目指されてる事がよく分かる学習会でした。

 

トントンも負けないように、アレルギー対応パンだけにとどまらず、ケーキ屋さんや和菓子屋さん、お惣菜、レストランもやってみたい。

アレルギー対応のパンやケーキを作る体験ができたり、ペンションや遊園地なんか作って、みなさんに喜んでいただけたら…

小松空港から送迎バスとか走らせちゃったりして。

 

夢、大きすぎ?(笑)

でも、夢って大きいほうがいいですよね(^^♪

 

アレルギー対応パン工場を作って3年目。

大きな夢に向かって、まずは第一歩の夢を叶えるために動き出したのでした。

 

フワフワに膨らむパンのように

トントンのパン工場直販店計画

工場の増設工事が完了して2ヶ月。

今までの2倍の広さになりました。

 

そして、人員も大募集して、これまた2倍の人数に。

コープいしかわさんの毎日のご注文に対応するためのものでした。

 

2ヶ月間で、みるみるスタッフの力がつき、気づけば人員過多状態に。

工場が広くなって、ストレスがなくなったからでしょうか?

そこで、工場を建設時の時から温めていた計画を、予定を前倒しして実行することになりました。

 

それは…

卵・乳アレルギー対応パン工場直販店

卵・乳アレルギー対応パン工場直販店!

インターネットで販売している商品、卵・乳アレルギー対応パンを手に取って選んでいただけるお店。

 

ちょくちょくお店の方で、「ネット販売しているパンは購入できないんですか?」と問い合わせをいただいてました。

ミニ菓子パンシリーズや、給食パン、動物パン、ケーキセットはネット販売限定の商品。お店では作っていないので、申し訳なく思っていました。

 

お店はスーパーの中のインストアベーカリー。

わざわざ県外からお越しいただくお客様におもてなしが出来なかったことが残念で仕方がありませんでした。

卵と乳製品を使わないパンも作っていますが、同じ厨房で卵のサンドイッチやミルククリームのパンも作っています。

つまり、コンタミネーションの可能性がある「アレルギー対応ではないお店」ということ。

 

でも、パン工場直販店まで買いに来ていただければ、おもてなしが出来る!

完全アレルギー対応のパンを手に取って選んでいただける!!

アレルギー対応のパン工場を見ていただくことも出来る!!!

 

卵と乳製品を一切持ち込まないパン工場で、卵・乳アレルギー対応パンを直販。

今までアレルギーでパン屋に入れなかった子供たちも、一切気を使わずに、「どれにしようかなぁ〜」とパンを選べるお店。

 

美味しいパンを召し上がっていただくこと以上に、選ぶ楽しみを体験してほしい。

そして、今まで入れなかったパン屋に入って、感じたことを思い出にしてほしい。

そんな想いを胸に、パン工場直販店を作ることを決心したのでした。

 

念願のパン工場直販店をオープン

2015年3月2日。

ちょうどパン工場が稼働して4年目スタートの記念すべき日。

卵・乳アレルギー対応パン工場直販店がオープンしました。

 

卵・乳アレルギー対応パン工場直販店がオープン

電車はもちろん、バスも通っていない、田んぼの真中。

そんな場所にこの工場があるにもかかわらず、たくさんの地元のお客様にお越しいただきました。

 

「今まで小松から寺井までパンを買いに行ってたけど、こっちでもお店を作ってくれて助かるわぁ〜」

オープン初日、一番多く聞いたお客様のお言葉です。

 

ほとんどのお客様が、今まで寺井町のお店に通われているお客様。

すぐそばにお店があるのに、わざわざ隣町のパン工場直販店まで足を運ばれたお客様も。

 

卵・乳アレルギー対応パン工場直販店の店内の様子

感謝の気持ちで胸がいっぱいです。

地元のお客様に支えられて9年。ちょっと離れた、小松も地元だったんですね。

改めてそう感じたオープン初日でした。

 

繋がっているのは、商品ではなく「人」

「やっと着いた!さあ、どれ選んでもいいよっ!」ご家族総出でいらっしゃったお客様。

お店に入るなり、最初からすごいテンションです。

 

明らかに遠くから来られたお客様です。

どちらからお越しになったんですか?と伺うと、

「滋賀県からです!直販店が出来るのをまだかまだかと待っていました!こんなステキなお店を作ってくださって、本当にありがとうございます!」

 

息子さんは乳アレルギー。パン屋に入っても、食べられるパンはありません。

ほとんどのパンに脱脂粉乳が使われているから。

滋賀県からのお客様

だから、何も気にすることなくパン屋に入って、パンを選ばせたい。

お母さんはそんな風におっしゃっていました。

 

そうなんです。そのためのパン工場直販店なんです!このお店、作って良かった!

かごに入りきらないくらい、たーーーくさんパンをお選びいただきました。

もちろん、記念撮影も。

滋賀県からのお客様 写真撮影

いつもはインターネットでご購入いただいているお客様。

わざわざ車を飛ばして、滋賀県からお越しいただきました。

 

「いつも美味しいパンをありがとう!」

「応援してます!ずっとアレルギーっ子のために、続けてください!」

県外からわざわざお越しいただくお客様。

 

「どうしたらお客様の喜ぶ顔が見られるだろう?」

そのために必死で頑張ってきた自分への最高のプレゼントは、そういったお客様の暖かな声です。

 

やっぱり焼きたてパンを直接お選びいただける方が嬉しい。

お会いしてお話できることが嬉しい。

繋がっているのは、パンという商品ではなくて、「人」なんだなって改めて思うんです。

 

次の夢、それは卵・乳アレルギー対応のパン教室!

パン屋を始めて10年目。パン工場を作って4年目。パン工場直販店がオープンして3ヶ月目。

お客様に背中を押される形で、ここまでやってこられました。ありがとうございます\(^o^)/

パン工場直販店も落ち着いてきて、少し余裕が出てきました。

となると・・・次の夢・・・

 


パン教室!!

 

  • アレルギーがあって、パン屋に入れなかった子供たちがアレルギー対応のパン教室でパンを作る。
  • 自分で作った焼きたてパンをみんなで食べる。
  • これ、作った!おいしい!と笑顔があふれる。
  • わいわいがやがや、楽しいパン教室。

そう、これやってみたかったんです!

パン工場を作ってからの3年間、ずっと思い描いていた夢でした。

 

うまく教えることができるかわからないし、段取りもどうすればいいのかわかりません。

でも、幸いパン工場のスタッフのほとんどは主婦の方。

土日はお休み。

土日を利用すれば、月に一度くらいはパン教室を開けそうです。

 

いつもの悪い癖がうずいてしまい、いてもたってもいられなくなりました。

えーい!やっちゃえ!

準備も整わないまま、ホームページに参加受付フォームを作っている自分がいました。

 

第1回アレルギー対応パン教室

待ちに待った第1回アレルギー対応パン教室の日。

総勢29名のお客様にお越しいただきました。

第1回アレルギー対応パン教室

うまくパンの作り方を教えることが出来るのか不安でしたが、そんなこと問題じゃないんですね。

みんな楽しそうにパンを作っていました。

第1回アレルギー対応パン教室

メロンパンって、こんな風に作るんだぁ~と関心しきりの子供たち。

ベタベタするパン生地に戸惑う子供たち。

気分はもうパン屋さんの自信満々の子供たち。

 

みんなで作ったパンが焼けるまでの間、サンドイッチを作ってみんなで試食したり、大型冷凍庫に探検したり。

騒がしいパン教室。

そうこうしているうちに、待望のパンが焼けました。

第1回アレルギー対応パン教室

販売してもいいんじゃない?っていうくらい綺麗なパン、ちょっと残念なパン、これなんだろ?っていうようなパン(笑)

でも、自分たちで作ったパン。

美味しくないはずがありません。

 

子供たちが親子で参加できるパン教室はほとんど見受けられません。

しかも、アレルギーがあってもなくても隔たりなく参加できるパン教室。

 

「美味しく食べられる」ことはもちろん大切ですが、それ以上に…

自分で作って美味しく食べたり、誰かに食べてもらって「美味しい!」って言ってもらえる。

そんな思い出に残る体験をして欲しい!

 

モノより思い出。

そう、子供たちの思い出に残るようなことができたら…

 

次は、何をしたらお客様の笑顔が見られるだろう。

それを実現するために、一歩一歩少しづつでもいいから夢に進んでいきたい。

夫婦二人で始めた、田舎で始めた小さなパン屋の夢は、まだまだ無限に続いていきます。

 

フワフワに膨らむトントンのパンのように。

 

おわりに

パン屋の業界に入ってもうすぐ20年になります。

振り返ってみると、この20年はあっという間でした。

なんだか年を取るのが怖いお年ごろです(笑)

 

本文にも書きましたが、パン屋になったのは「毎日焼きたてパンが食べたい!」という、妻のきよみさんの何気ない一言がきっかけ。

当時はパンに全く興味がなく、フランスパンといえばスーパーに売っているフニャフニャの「フランスパン」と書いてあるパンのことだと思っていました。

もちろん、アレルギーの知識も皆無。

 

今、どんなことをやっているか、20年前の自分に教えたら、さぞビックリすることでしょうね。

パンのこともアレルギーのことも、全く知りませんでしたから。

 

人生って偶然の積み重ね。本当にそう思います。

もし・・・

  • 妻のきよみさんといっしょになっていなかったら…
  • 自分のお店を持たなかったら…
  • 初めからパンが売れまくっていたら…
  • ちなみちゃんとの出会いがなかったら…

アレルギー対応パンを作っていなかったでしょう。

 

そして今、アレルギー対応パンを作り続けることができるのも、パンを買ってくださるお客様のお陰です。

ありがとうございます!

会社の経営が行き詰まれば、作りたくても作ることができなくなりますから。

 

  • 姫路市の「アレルギーっ子のパン専門店ジュヴィール」さん
  • 京都市の「卵・乳製品・砂糖ゼロぱんの店1538」さん
  • 豊中市のアレルギー対応ケーキ&洋菓子「手作り焼き菓子の店カドー」さん

今までトントンが目標にしてきたアレルギー対応食品店が軒並み閉店されました。

同じ志のアレルギー対応パンやケーキのお店がなくなるのはとても残念でなりません。

 

「アレルギー対応」と謳えば謳うほど、アレルギーとは無縁の方たちにとって、「私達には関係のない食べ物」「味のない食べ物」「どうせ美味しくないんでしょ」なんてレッテルを貼られてしまいます。

アレルギーがあってもなくても美味しい!と言っていただくためにはどうしたらいいか?

当店の永遠の課題です。

 

最近では、アレルギーに対応してくださるカフェやレストラン、アレルギー対応コーナーを設置してくださるスーパーさんも増えてきました。

インターネットで検索すると、昔では考えられないほどお店は出てきますし、学校給食もアレルギー対応に向かって少しずつ改善されています。

 

妻のきよみさんは幼少時代、果物や一部の野菜を食べると口の中が痒くなって、口の周りにブツブツが出来たそうです。

今にして思えばそれは完全なアレルギーですが、当時は「食物アレルギー」という言葉がなかった時代。

 

食べるのが嫌だというと、「好き嫌いしちゃダメ!」と怒られて、泣く泣く食べていたそうです。

小さく出来るものはなるべく小さくして、口の周りにつかないように一気に飲み込んでいたとのこと。

幸い、重度のアレルギーではなかったので、飲み込んでしまえば大丈夫だったそうです。

 

そんな食べ方をしてると、当然「食べる」という行為自体が嫌いになりますよね。

「また痒くなるものを食べなきゃいけない…」そう思いながら食べているわけですから。

今でも食べることにはあまり興味がなくて、無理やり食べさせてます(笑)

 

アレルギーがあることで、自分のように食べることを嫌いにならないで欲しい。

そうきよみさんは言います。

 

身体は食べ物から出来ています。

食べることが嫌いということは、身体が作られないということ。

成長期ならなおさらです。

 

みんなと同じものが食べられないなんて、ちょっと悲しいですよね。

アレルギーっ子たちは、いつも「ダメ、ダメ」って言われていると思います。

保育園や小学校に行ってもみんなと同じものじゃない・・・

それがすこしでも、「いいよ、いっしょだよ」に変わればなって、そう思っています。

 

「食べる」という行為は、本来、楽しいこと、そして幸せなことのはずです。

その一端にトントンがお役に立てることがとても嬉しいんです。

 

アレルギーっ子は毎年増え続けています。

その子供たちが「食べる」ことを嫌いにならないように、アレルギー対応のお店やメーカーが増えてくれればと心から願っています。

著者プロフィール

井藤修(いとう おさむ・店チョ)

株式会社トントンハウス代表取締役。

1971年富山県富山市生まれ。金沢工業大学建築学科卒業後、立山アルミで設計を担当。イスに座りっぱなしの仕事に嫌気が差し、妻の勧めで横浜が本店のパン屋、ポンパドゥルに26歳の時に転職。

パン作りの基礎を習得後、2005年独立起業。「卵と乳を使っていないパンを作っていただけませんか?」というお客様の声を元に卵乳不使用のパンに着手。

焼きたてパンのインストアベーカリー「食パンのtonton」日本で唯一の卵と乳製品を一切持ち込まないアレルギー専用のパン工場「卵・乳アレルギー対応パンのtonton」を運営している。

現在では、店舗運営、インターネット販売、卸販売、アレルギー対応パン教室など、幅広く活動中。

 

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卵・乳アレルギー対応パンのtonton 店チョ

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