20年前の小さな笑顔から始まった、tontonパンの常識破りな「おいしい」への挑戦

今から20年ぐらい前の話です。
こんな『お客様の声』を聞いたのでした。
卵と乳製品を使っていないパンを作っていただけませんか?
それは、当時小学校5年生だった、同じ町内のちなみちゃんのお母さんからのご依頼でした。
ご近所で顔なじみの「ちなみちゃん」は、卵と乳製品のアレルギー。
アレルギーについて、何の知識もありませんでしたが、半信半疑で作った卵乳不使用のコッペパン。
ちなみちゃんに恐る恐る食べてもらうと…満面に笑顔!
「フワフワでおいしい!」
その時のちなみちゃんの笑顔が、今でも忘れられません。
ちなみちゃんの笑顔が見たくて…
卵乳不使用のクロワッサン、メロンパン、クリームパンを開発した経緯は、トントンパン物語に書きました。
実はこのとき、葛藤がありました。
卵乳不使用パンを作ると言っても1個だけ作るわけには行きません。
機械で作るとなると、最低でも100個ぐらいのパンの生地ができてしまいます。
常識を覆す!tontonパンの「おいしい」の基準
でも…気づいたんです…
卵や乳製品を使ったパン生地より、使わないパン生地のほうがおいしいことを。
目からウロコでした。
パン生地を作るとき、当然のように卵や乳製品を配合します。
昔から、そのほうが美味しくなると教えられるからです。
なのに、入れないほうがなぜかおいしい…
戸惑いは隠しきれません。
でも、よく考えてみれば…何も入れないご飯っておいしいですよね。
もちろん、炊き込みご飯もおいしいけど、毎日食べると飽きが来ます。
ということは、パン生地も卵や乳製品を入れないほうが、余計な味がしなくておいしいのかも?
そこで思い切って、すべてのパン生地から卵や乳製品を使わずにパンを作ることにしました。
卵や乳製品を入れるとか入れないとか、そんなことはどうでもいい。
おいしいが正義!
それがtontonのパンのベースになっています。
常識が正しいとは限らない。信じるべきは、「自分の感覚」
パンの教科書もなく、先生もいないけど、自分たちが食べて「おいしい」が正解。
そんな想いでスタッフ一同、毎日パンを作っています。